犬の食事をヴィーガンにしても問題ない?ドッグフードについても解説!

この記事では「犬のヴィーガン食」について解説をしていきます。

自分がヴィーガン食を続けているため、愛犬にもヴィーガン食を与えたい!

そう思っている方のためにこの記事を書きました。

犬の食事をヴィーガンにしても問題ないのか?具体的なやり方は?などこれから愛犬の食事をヴィーガンにしたいと思っている方には必見の内容となっております。

最後までご覧下さい。

ヴィーガンとは?

最近は日本でも自分が「ベジタリアン」であることを公言する方も多くなっています。

ベジタリアンは単に「肉を食べない」人と思われがちですが、肉や魚介類は食べないけどミルクやはちみつは食べるというスタイルから、魚介類や乳製品、卵は食べ、肉も鶏肉は食べるというスタイルまでいくつかあります。

ベジタリアンの中でもVegan(ヴィーガン)と呼ばれる人達は、卵や乳製品含む一切の動物由来の食品を口にせず植物のみを食べる「完全菜食主義者」といわれています。

出汁までも動物性の物は使わない日本伝統の精進料理などもいわば「完全菜食」ですね。

そしてヴィーガンの人達は、食だけでなく、毛皮のウエアや象牙のアクセサリー、皮の靴なども拒否し「すべての動物の命を尊重し、犠牲を強いることなく生きるライフスタイル」を守っています。

その主張の延長として、動物実験を経て製品化されている化粧品、動物園やサーカスなどのエンターティメント、ペットショップや猫カフェなども否定しています。

また牧畜産業は放牧のためにアマゾンの熱帯雨林を焼いて土地を広げ、世界中の牧畜飼料とするために大豆畑を作るなど自然を破壊している、として非難しています。

ヴィーガンは今から80年近く前にイギリスから広がった運動で、ヴィーガンを選択した人達の動機としては、健康に重きを置いた「ダイエタリー・ヴィーガン」、環境保全のため、と考えてヴィーガンとなった人を「エンバイロメンタル・ヴィーガン」、動物の愛護や共生のためと考える人を「エシカル・ヴィーガン」と言います。

現在の日本にはヴィーガンレストランもあり、健康やダイエットのために利用する人も多くなっていますが、そうしたヴィーガンの方々が自分のペットにまで動物性の肉を一切与えないヴィーガン食にするのは、いかがなものかという疑問を持つ人も多くいます。

犬の食事をヴィーガンにしても問題ない?

普通のドッグフードには、犬に必要な動物性タンパク質を得るために鶏や牛肉などの肉類が主原料として使われています。

タンパク質は筋肉や骨、臓器、皮膚、被毛などを構成している他に、血液を作ったり、生きていく上で必要不可欠な大切な栄養素です。

昔犬はオオカミを祖先とし、狩りをして動物を捕食していた動物だったところから「肉食性動物」と言われ、犬の食事は動物性の肉が基準でした。

現在人間と暮らす犬は、その食生活も変化して穀類など植物性の食物も消化吸収できるようになり、「雑穀性動物」と言われています。

そのことからヴィーガンの人達は、犬も穀物や野菜など植物性のものを食べることができ、タンパク質は大豆や小麦など植物性のものからも十分摂ることができるので、ヴィーガン食を与えても大丈夫であるとしています。

しかしタンパク質を構成するアミノ酸には、体内では合成できない必須アミノ酸があり、食事から摂取しなければなりません。

鶏肉や牛肉には必須アミノ酸が豊富で、犬は動物性たんぱく質を吸収消化しやすくできていると言われています。

植物性たんぱく質だけでは必須アミノ酸の一部が不足しているとも言われているので、量的にも意識して摂取させる必要があります。

動物の肉だけを与え、運動などが足りないと脂肪が蓄積されて犬の肥満に繋がりますが、植物性の食品なら油脂をほとんど含んでいないので、低カロリー低脂質のダイエット用食事などには向いています。

また犬のアレルギー症状を起こすアレルゲンとなるものには牛肉や鶏肉も挙げられており、動物の肉にアレルギーのある犬にはヴィーガン食は向いています。

ヴィーガン食にするメリットデメリット

ヴィーガンも含む菜食主義の人には、病気にかかるリスクが低いと言われています。

肉を食べている人は、タンパク質をはじめ多くの栄養素を得ることができますが、同時に肥満や高血圧、糖尿病などのリスクも抱えることになります。

野菜が中心の食生活では、植物繊維やビタミン、ミネラルなどが十分に摂取され、コレステロールの蓄積を抑えることができる効果が期待できます。

動脈硬化や高血圧などの生活習慣病になる危険を小さくすることができます。

また肉類は消化に大変時間がかかりエネルギーを使いますが、野菜や果物は楽に短時間で消化できてしまうので、エネルギーを使うことも少なく心臓へかかる負担が小さくて済みます。

その結果、

  • 心臓病になるリスクが低下
  • 食物繊維が多いと便秘も改善

というメリットがあります。

アメリカで行われた研究によると、ベジタリアンの方が大腸がんの発生リスクが低いということが分かりました。

動物性のタンパクを摂りすぎると腸内の悪玉菌の餌になって悪玉菌が増殖してしまい、その結果、腸管の運動も低下して大腸がんのリスクが高まってしまうということです。

ヴィーガン生活を続けていると、植物からだけでは体に必要な栄養素が不足がちになるなど、デメリットもありますので注意が必要です。

大切な栄養素であるタンパク質は、動物性の肉類に多く含まれます。

タンパク質が不足すれば、

  • 筋力の低下
  • 肌や髪の毛のトラブル
  • 思考力や集中力も低下

などの症状が出る可能性があります。

牛肉などに含まれる亜鉛が不足すれば免疫力が低下し、魚介類やレバーなどに多く含まれるビタミンB12が不足すれば、貧血になる可能性があります。

また、完全に動物性のものを全く含まない食事ができるドッグフードはまだ数は少なく、探すのが大変です。

例えばお蕎麦屋さんなら大丈夫と思っても、ほとんどの場合つける出汁に鰹節が使われています。

コンビニのおにぎりならば使われていないだろうと思っても、裏を返してみると削り節などが入っていたり、思わぬところに動物性のものが使われています。

そして、運動をしたり肉体労働をしたりしている場合は、体力維持のために普段よりもカロリーが必要ですが、植物だけでは摂取カロリーが不足する場合もあります。

十分にヴィーガン食の知識を持ち、足りない栄養素をサプリなどで上手に補っていかないと、不健康になってしまいます。

イギリスにはヴィーガンの飼い主によって植物だけの食事で育てられた犬が、25歳まで生きたというデータもあるということです。

反対にヴィーガン食で育てられていた犬が毛艶も悪くなり体調不良になったり、タウリンなどが不足して気が付いた時は心臓病になっていた、という話もあります。

自分で食事を選べないワンちゃん達には、十分配慮してあげたいですね。

ヴィーガン食の具体的なやり方について

ワンちゃんのドッグフードをいきなりヴィーガン用に切り替えてしまうと、ワンちゃんの体調を崩すことにもなりかねません。

今までのフードに少しずつ混ぜていくなど、無理強いをしないでスタートさせることが大事です。

特に成長期の子犬や妊娠・授乳中の母犬の食事には、普段以上にたんぱく質を豊富に与え、カロリー不足にならないように注意が必要です。

自分のワンちゃんにヴィーガン食を与えるなら、十分に栄養バランスが満たされているかを考え、ワンちゃんの様子を観察しながら与えなければなりません。

動物性の食材にしか含まれないものもあるので、サプリメントなどから補給する必要があります。

自分でワンちゃんのために、毎回栄養バランスのとれたヴィーガン食を作るのは大変です。

栄養学の知識も必要になるでしょう。現在はネットでヴィーガン対応の食品を買うこともできますし、ヴィーガン用のドッグフードも販売されていて、楽天などで買えます。

ベジタリアンの食生活をスタートさせたいと思う方は、とにかく無理しないでゆっくりしたペースで取り入れていくことがお勧めです。

ヴィーガン専用のドッグフードはある?

犬は自分の意志で食べるものを選ぶことはできません。

今では犬は雑食性の動物として植物も消化吸収できることは知られています。

しかし、全く動物性の肉類を与えられないことは、犬にとって幸せなことなのか、とネット上でも疑問を投げかける声は多いようです。

確かに犬の祖先であるオオカミは過酷な狩りをして他の動物を捕獲し、動物性のたんぱく質がメインの食事をしていました。

彼らは生きるために高タンパクでカロリーの高い肉の食事が必要だったのでしょう。

しかし現在のイヌは人間と一緒に暮らし、安全で安心な暮らしをしています。

オオカミのように必死で駆け回らなくても時間になれば必ず餌にありつけます。

長く繰り返し肉の高タンパク質を取っていることで過剰摂取となり、肝臓や腎臓に負担をかけ、最近はアレルギーなどのトラブルを招くことも多くなっていると言われます。

アレルギーを発症した犬には、ヴィーガンフードを利用して植物由来のたんぱく質に置き換えることも考えられます。

ただし、そのワンちゃんが何に対してアレルギーを持っているかは十分調べる必要があります。ヴィーガンフードには主原料としてアレルゲンにもなる小麦やトウモロコシが配合されていることも多いからです。

獣医さんと相談してアレルゲンが穀物の場合は、アレルギー専門の療法食などにするという選択肢もあります。

現在、動物性の肉を配合しないドッグフードは、何種類か発売されています。

日本ではまだ欧米ほどはベジタリアンそのものがまだあまり広まってはいないためか、ほとんどがアメリカやオランダなどからの輸入商品が多いようです。

ヴィーガンドッグフードの原料としてはエンドウ豆やオーツ麦、大豆、小麦などの豆類や穀類と野菜、果物が主原料として配合されています。

それでもやはり植物だけでは不足しがちな栄養素も出てきます。

そのためか、ほとんどのフードは成長期でカロリーも栄養もたくさん必要とする子犬ではなく、成犬用です。

子犬に与える場合は、栄養が不足しないようにおやつやサプリで補うなど十分な注意が必要です。

市販されているものの中には、フードの中にビタミンAやDのサプリメントが加えられ、AAFCO(米国飼料審査官協会)の栄養基準をクリアし、総合栄養食として販売しているものもあります。

ワンちゃんにどんなフードを与えるにしろ、ある日突然新しいフードに全面的に切り替えるのではなく、ゆっくり様子を見ながら与えていきます。

市販のヴィーガンフードの中には、『ローテーションフードとして「ヴィーガンの日」を作る』、『普段のフードに「サラダを与える感覚で」ヴィーガンフードを混ぜて体重管理をする』、など使い方の提案を載せているメーカーもあります。

犬のヴィーガン食まとめ

日本ではまだヴィーガンに関しては、知らない人の方が多いのではないかと思われます。

考えてみれば日本の「精進料理」はまさしくヴィーガンですね。

雑穀や米を主食として新鮮な野菜、魚介類は食べるが家畜を飼って食べることはありませんでした。

気候変動だけではなく、人間活動の増大そのものが地球環境の危機をまねいている昨今です。

最近は代替肉も本物と間違えるほどおいしくなっているようです。

ひとり一人が時々ヴィーガン食を日常にも加えることで少しでも地球環境の改善につながるなら、愛犬ともども参加するのも意義があるのではないでしょうか。

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